脂質異常症とは

脂質異常症とは、「血液中のコレステロールや中性脂肪が基準値から外れた状態」のことです。「高脂血症」は古い呼び方であり、日本動脈硬化学会が2007年に診断名を改訂しました。脂質異常症を放置すると、動脈硬化性疾患、特に心筋梗塞や脳梗塞の危険因子となります。命を守るため、自立した生活を続けるためには、早めの診断と治療が必要です。主に原因・症状・治療の3つについて解説していきます。

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脂質異常症の原因

脂質異常症の原因は大きく3つあります。原因はいずれか1つだけのこともあれば、2つ以上の原因が重なっているケースもあります。

生活習慣

脂質異常症のほとんどは、生活習慣によるものです。脂質異常症の原因となる生活習慣として、過食、偏った食事(肉の脂身や乳製品・卵黄などの摂りすぎ)、運動不足、肥満、喫煙、過剰なアルコール摂取、ストレスなどが関係していると言われています。具体的な食事内容については、この後の「脂質異常症の治療」の箇所で詳しくご説明します。特に、お腹の中に脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」の方は、LDLコレステロールや中性脂肪が多くなり、HDLコレステロールが少なくなる傾向があります。

体質(家族性高コレステロール血症)

遺伝的に脂質異常症になりやすい体質の人もいます。例えば「家族性高コレステロール血症」は、遺伝子の異常によって血液中のコレステロール値が高くなってしまう病気です。日本では25万人いると推定されています(軽症は500人に1人以上、重症は100万人に1人以上)。このような遺伝的素因を持つ患者さんは、そうでない患者さんよりも早い段階で心臓の血管の動脈硬化、すなわち狭心症や心筋梗塞を発症します。そのため、早期発見・治療が大切です。ご家族についてもご不安な方は、ぜひ当クリニックにご相談ください。

他の病気や薬の影響(二次性脂質異常症)

脂質異常症は他の病気や薬剤によって引き起こされることもあります。病気としては具体的に、糖尿病・甲状腺機能低下症・クッシング症候群・先端巨大症・褐色細胞腫をはじめとした内分泌疾患や、慢性腎臓病やネフローゼ症候群などの腎臓病、原発性胆汁性胆管炎や閉塞性黄疸などの肝臓病などがあります。薬では、ステロイドホルモン、経口避妊薬(ピル)、β遮断薬(脈を抑えたり血圧を下げるときに使う薬)、などが脂質異常症の原因になることがあります。

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脂質異常症の症状

脂質異常症の症状は、自覚症状がほとんどないこと、がポイントです。そのため、検診などで定期的に血液検査を行う機会がないと見過ごされてしまいます。また、症状がないために、検診などで異常(要精査など)を指摘されても放置されてしまうことも多いです。しかしながら、放置すると、動脈硬化を進行させてしまい、狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患のリスクを高めてしまいます。繰り返しになりますが、命を守るため、自立した生活を続けるためには、早めの診断と治療が必要です。

*症状はほんとにない?…家族性コレステロール血症では、皮膚に黄色腫と呼ばれるコレステロールの沈着による白っぽい隆起を持つ斑点が、手の甲、膝、肘、瞼などに見られる場合があります。

*動脈硬化とは?…脂質異常症によって引き起こされる動脈硬化として、「粥状動脈硬化」があります。これは、余分なコレステロールなどの脂質が血管の壁に沈着して、プラークと呼ばれる塊を形成し、血管が硬く狭くなる病気です。プラークは初期段階では柔らかく破れやすいですが、時間が経つにつれて血管壁が厚くなり硬くなっていくことで、血管が詰まりやすくなります。またプラークが破れると、血小板が集まって血栓を形成します。これが血管を塞ぐと、血流を失った組織や臓器が壊死してしまいます。これが脳の血管で起こると脳梗塞、心臓の血管で起こると心筋梗塞となります。

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脂質異常症の分類

脂質異常症は主に3つに分類されます。どれか1つではなく、2つ以上を合併しているケースもあります。

悪玉が多い-高LDLコレステロール血症

LDL-コレステロールが基準値よりも多いタイプを指します。具体的には、空腹時の血液検査でLDLコレステロール値が140mg/dL以上の場合に診断されます。LDL-コレステロールは別名「悪玉コレステロール」とも呼ばれます。これは、LDLコレステロールの数値は高いほど動脈硬化のリスクになるためです。

*空腹時とは?…10時間以上の絶食を「空腹時」と定義しています。ただし、水やお茶などカロリーのない水分の摂取は食事に含みません。(例えば血液検査の30分前にお茶を飲んだ、は問題ありません)

*中性脂肪(トリグリセライド)が400 mg/dL以上や空腹時でない血液検査の場合では、non-HDL-コレステロールという数値を基に判定します。総コレステロール-HDL-コレステロールで求められ、170mg/dL以上の場合に高non-HDL-コレステロール血症と診断されます。

*LDLコレステロール値が140mg/dL(non-HDL-コレステロールでは170mg/dL)に達していなくても、他のリスクをお持ちの場合では治療の必要性が考慮されます(他のリスクとは具体的に、例えば喫煙していたり、高血圧を合併している場合などです)。

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善玉が少ない-低HDLコレステロール血症

HDLコレステロールが基準値よりも少ないタイプを指します。具体的には、空腹時の血液検査でHDLコレステロール値が40mg/dL未満の場合に診断されます。HDLコレステロールは別名「善玉コレステロール」とも呼ばれます。これは、HDLコレステロールの数値は少ないほど動脈硬化のリスクが高まるためです。

中性脂肪が多い-高トリグリセリド血症

中性脂肪が基準値よりも多いタイプを指します。基準値は2つあり、空腹時の血液検査の場合と、空腹時以外(随時)の血液検査の場合によって異なります。空腹時では150mg/dL以上、空腹時以外(随時)では175mg/dL以上の場合に診断されます。

脂質異常症の治療(クリニックで可能)

生活習慣の改善による治療

脂質異常症の治療は、生活習慣の改善が基本となります。先ほどご説明した、脂質異常症の分類ごとに、気を付けるべき内容は少し異なります。

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高LDLコレステロール血症

高LDLコレステロール血症では、まず飽和脂肪酸の摂取を控えることが重要であり、次にコレステロールの多い食品の摂取を控えることが推奨されます。

飽和脂肪酸は、肉の脂身、バター、ラード、加工食品などに多く含まれます。冷蔵庫で固まる油脂は飽和脂肪酸が多い傾向があり、液体油(サラダ油や魚油)は不飽和脂肪酸が多いです。食事中のコレステロールは鶏卵の黄身や魚卵などに含まれますが、飽和脂肪酸ほどの影響はないと言われています。

低HDL血症

低HDL血症は中性脂肪(トリグリセリド)の高値と関連することが多く、その要因は、肥満や喫煙・運動不足などです。そのため、運動や減量・禁煙がHDLコレステロールの改善に有効です。また飲酒には、HDLコレステロールを高くする働きがありますが、飲酒は1日1合からでも高血圧や肝障害を悪化させるため、HDLコレステロールを上昇させる目的で飲酒を勧めることはしません。

高トリグリセリド血症

高トリグリセリド血症の原因には、エネルギー量の過剰摂取、甘いもの、アルコール、油分の多い食品・炭水化物(糖質)の過剰摂取などがあります。砂糖の入ったソフトドリンクを飲む習慣のある人も多い傾向があります。これらの習慣を見直し、運動や減量に取り組むことで行うことで、中性脂肪を下げることが期待できます。さらに、青魚に多く含まれるn-3系オメガ-3)多価不飽和脂肪酸には、トリグリセリド(中性脂肪)を下げる働きがあります。

薬による治療

薬物療法は、生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合や、心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化性疾患を発症した場合に検討されます。脂質異常症の治療薬には、LDLコレステロールを下げる薬(スタチン系の薬など)や中性脂肪を下げる薬(フィブラート系の薬など)など、様々な種類があります。当院では、それぞれの患者様の状態に合った薬を処方していきます。また二次性脂質異常症の場合では、原因となる疾患の治療や薬の変更などを行います。

薬を継続的に服用したいけど、忙しかったり外出が億劫・難しい…という方にはオンライン診療がおすすめです。自宅からスマホで待ち時間少なく受診できるのが特徴です

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まとめ

脂質異常症は無症状ながら、放置すると命に関わるような病気を引き起こす可能性があります。しかし、早期予防・早期発見・早期治療によって、合併症を予防し、健康的な生活を送ることができます。当院では、生活習慣の改善、薬物治療に関し、1人1人の患者さまに寄り添って、それぞれにあった治療方針を立て、実施していきます。是非お気軽にご相談ください。

参考文献(学会のホームページなど)

当記事は以下のサイトを基に執筆しております。
脂質異常症|e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-004.html

治療の目標値などについて、より詳しく学習されたい方は、以下の日本心臓財団のページがお勧めです。
https://www.jhf.or.jp/pro/a&sinfo/guideline/post2.html

執筆

市川 峰大

市川 峰大

所属: 患者目線のクリニック

滋賀医科大学卒業後、済生会泉尾病院や大阪公立大学医学部附属病院および関連病院で総合内科・腎臓内科・糖尿病内科の診療に携わる。基幹病院の急性期医療で経験を重ねる一方、事業領域にも関わる経験を持つ。現在は緩和医療に従事し、病状はもちろん、生活や背景にも寄り添った診療を大切にしている。日本専門医機構認定内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医。

オンライン診療について

オンライン診療と対面診療の違い

オンライン診療と対面診療の比較表

※厚生労働省『令和5(2023)年受療行動調査(確定数)の概況』を参照し、中央値を用いた推定平均値。

専用アプリをダウンロードしたスマホやタブレットを使い、好きな場所で受診することが可能です。処方薬はご自宅へ配送します。

オンライン診療の流れ

受診までステップ

1. Webから
受診日時を予約

Webから受診日時を予約

予約フォームからご希望の日時を選択してご予約ください

2. 診察前に問診を
Webで回答

診察前に問診をWebで回答

予約登録時のメールアドレスへ送信される問診に回答してください。

3. 診察に必要な
アプリをインストール

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予約完了メールの案内に沿ってアプリをダウンロードのうえ、クレジットカードやマイナンバーカードなどを登録してください。

予約時間になったら医師と診察

予約時間になったら医師と診察

医師からスマホのビデオ通話がかかってきます

※予約時間前までにアプリホーム画面で「チェックイン」が必要です。

お薬の受け取り

「宅薬便(自宅配送)」または「薬局で受け取り」のどちらかを選択できます

宅薬便(自宅配送)の場合

診察

1. 診察後にアプリに届くメッセージにしたがって薬剤師による服薬指導を受けます。

お薬をお届け

2. 薬剤師による服薬指導の完了後、お薬をお届けします(通常ポスト投函)。

薬局で受け取りの場合

薬局で受け取り

診察後、通常1時間前後でご希望の薬局へ処方箋を送付します。アプリに通知が届いたら、マイナンバーカード(マイナ保険証)、または資格確認書を持参のうえ薬局へ行ってください。(※薬局の営業時間にご注意ください)

診察に必要なもの

  • 診察時に必要なデジスマアプリをインストールしたスマホ
  • クレジットカード
  • マイナンバーカード(マイナ保険証)、または資格確認書
  • (お持ちの方) 医療証、お薬手帳、検査結果など

オンライン診療の料金

対面診療時と
大きく変わりません

(例)3割負担の場合の料金

診察料

初診 1,000円 前後

再診 500円 前後

お薬代
(対面診療時と同じ)

※オンライン診療のシステム利用料として、別途1,000円をいただきます。

※心療内科と婦人科はシステム利用料が異なります。

(心療内科 初診2,000円・再診3,000円、婦人科 初診1,000円・再診1,500円)

※医療証も利用可能です。(東京都以外は各自治体で後日精算が必要)

夜間・早朝等加算について

診療報酬点数の算定基準に基づき、

下記の時間帯に診療を受けられる方に関して初診料及び再診料に加えて、

夜間早朝等加算をいただいております。

平日 6~8時・18~22時 / 土曜日 6~8時・12~22時

/日曜日・祝日 6~22時

3割負担の方は150円、1割負担の方は50円多くいただくことになります。

上記時間帯を指定して予約を取られた方も加算の対象となりますので、あらかじめご承ください。

自己負担額

・1割負担の方 50円

・2割負担の方 100円

・3割負担の方 150円

ご利用者様の声

30代 女性

通院だと予約しても待ち時間が非常に長く億劫でしたが、今回のオンライン診療は待ち時間が全くありませんでした。また、薬(処方箋取得)目的のためだけに時間を割いて病院に行くのは面倒でしたが、その負担も軽減されました。

50代 男性

仕事を休んで病院へ行く事がなかなかできないので、好きな場所でスキマ時間に受診できるオンライン診療は本当に助かります。

40代 女性

とても丁寧でオンラインなのに本当に良く診ていただき、話もゆっくり聞いていただきました。普通のクリニックにはいけないです!

10代 男性

土日に診察してもらえるので、とても助かりました。体調が悪い時に病院で長い待ち時間がなく、家で過ごせるのでとても良いと思います。

一般オンライン診療

内科

風邪|咳|のどの痛み|片頭痛(偏頭痛)花粉症・アレルギー性鼻炎高血圧痛風(高尿酸血症)|糖尿病|脂質異常症|生活習慣病|胃痛|逆流性食道炎便秘|下痢|貧血|新型コロナウイルス後遺症 など

発熱外来

インフルエンザ|新型コロナウイルス感染症 など

皮膚科

湿疹|かゆみ|乾燥肌|発疹|皮膚炎|蕁麻疹|酒さ|ニキビ・吹き出物ヘルペスアトピー多汗症|あせも|汗疱|乾癬|帯状疱疹|口内炎|虫刺され|水虫・白癬(検査済みの方)|血管性浮腫|ひょう疽|円形脱毛症(AGA除く)など

アレルギー科

蕁麻疹|喘息|鼻炎|結膜炎|目の充血|花粉症 など

泌尿器科

尿漏れ|頻尿|排尿困難|蛋白尿|尿糖|腎盂腎炎|膀胱炎|前立腺炎|尿路結石 など

頭痛

片頭痛(偏頭痛)|緊張型頭痛|ストレスによる慢性頭痛 など

心療内科

ストレスに伴う身体症状(食欲不振、下痢、倦怠感) など

睡眠外来

不眠 など

婦人科

生理痛|月経困難症|PMS|更年期障害 など

漢方外来

つかれ、倦怠感、食欲低下、冷え、めまい、肩こり、腰痛、イライラ・不安などの慢性的な不調|かぜ症状、咳・たん、鼻炎、湿疹 などで漢方をご希望の方

小児科

風邪|鼻炎|便秘|下痢|発疹|アトピー など

その他

ドライアイ・麦粒腫(ものもらい)・結膜炎などの眼の症状|腰痛・関節痛・神経痛(※6ヶ月以内の処方歴が確認できるお薬手帳提出可能な方のみ)など

※治療・処方に対して検査が必要になる場合は対面診療をお願いすることがあります。

※以下のような診断書類は心療内科・睡眠外来では発行していません。

傷病手当金支給申請書|休職・復職・病状説明のための診断書|自立支援医療に係る医師の診断書(重度かつ継続に関する意見書含む)|精神障害者福祉手帳に係る医師の診断書|猟銃・美容師などの資格取得書類 など

クリニック紹介

クリニックの地図

溝尾 朗(院長)

  • 千葉大学医学部 卒業
  • 資格:医師、日本内科学会認定総合内科専門医、日医認定産業医

白月 遼(代表理事)

  • 旭川医科大学 卒業
  • 資格:医師、日本外科学会専門医、日本小児学会専門医、がん治療認定医、日医認定産業医

東京 虎ノ門・新橋で対面診療も受診可能

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よくある質問

Q オンライン診療に必要なものは何ですか?
A

ビデオ通話ができるスマホ、マイナンバーカード(マイナ保険証)・または資格確認書、クレジットカードがあれば、保険でのオンライン診療を受診できます。

Q 自分の症状でオンライン診療を受けられますか?
A

診療内容のセクションに記載されている症状であれば、オンライン診療で対応可能です。ご不明な場合はお気軽にお問い合わせください。

Q 来院は不要ですか?
A

オンライン診療では来院の必要はありません。ご自宅など、お好きな場所から受診いただけます。

Q 対面診療(外来)より高くなりますか?
A

通常の対面診療時と大きく変わりません。システム利用料として別途1,000円をいただきます。

Q 薬の受け取りは、どうするのですか?
A

処方薬はご自宅に配送されます。最短で翌日にお届けします。配送料は別途かかります。

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