十全大補湯とは

「病気が治っても体力が戻らない」「顔色が悪く、疲れが取れない」
そのような状態に用いられる代表的な漢方薬が、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)です。

十全大補湯は、体のエネルギー源である「気」と、全身をめぐる「血」を同時に補うことを目的とした処方です。
東洋医学では、気と血の両方が不足している状態を「気血両虚(きけつりょうきょ)」と呼び、この状態を改善することで、体力・免疫力・回復力を高めます。

体力低下、貧血、倦怠感、手足の冷え、食欲不振、病後・術後の体力回復などに用いられ(参考※1)、古くから虚弱体質の基本処方として知られています。

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※1 出典:漢方ナビ「十全大補湯」
https://www.kamponavi.com/med/1005

十全大補湯の効果・効能

十全大補湯は、体のエネルギーを補い、血のめぐりを整えることで、全身の回復を助ける漢方薬です。

気(エネルギー)と血(栄養)の両方を補うことで、体力・免疫力・代謝のバランスを立て直します。

薬剤添付文書上の効能・効果は、「体力の低下した虚弱な体質」「病後・術後の体力回復」「貧血」「疲労倦怠」とされており(出典※2)、実際の診療では、全身の消耗が強く、回復が遅れている患者に広く用いられています。

※2 出典:添付文書・薬剤情報「ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)」
https://medical.tsumura.co.jp/products/048/pdf/048-tenbun.pdf

十全大補湯の構成生薬と作用

十全大補湯は、十種類の生薬(しょうやく)から構成されています(出典※3)。

  • 人参(ニンジン)
  • 白朮(ビャクジュツ)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 当帰(トウキ)
  • 川芎(センキュウ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 地黄(ジオウ)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 黄耆(オウギ)

このうち、
人参・白朮・茯苓・甘草・黄耆は「気」を補い、
当帰・川芎・芍薬・地黄は「血」を補い、
桂皮は血流を促して体を温めます。

このように、十全大補湯は補気薬と補血薬を組み合わせた全身の底上げ処方です。
「エネルギーを補いながら血流を整える」ことで、倦怠感、顔色不良、冷え、免疫低下などを改善します(参考※4)。

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※3 出典:ツムラ医薬品インタビューフォーム「ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)」
https://medical.tsumura.co.jp/products/010/pdf/010-if.pdf
※4 参考:ツムラ 漢方ビュー「十全大補湯」
https://www.tsumura.co.jp/kampo-view/know/prescription/048.html

十全大補湯が向いている人・使い分けのポイント

十全大補湯は、「疲れやすく、顔色が悪い」「病気が治っても体力が戻らない」といった人に向いています。
典型的な目安は以下の通りです。

・少し動くだけで息切れする
・手足が冷える
・貧血傾向がある
・食欲がない
・風邪をひくと長引く

いわゆる「冷えと疲れ」「虚弱体質」が同時にあるタイプに適しています(参考※5)。
一方で、顔がほてる・熱感が強いなどの「熱証(ねっしょう)」では適しません。

※5 参考:ツムラ 漢方ビュー「十全大補湯」
https://www.tsumura.co.jp/kampo-view/know/prescription/048.html

用法・用量と飲み方

ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)は、成人では1日7.5g(1回2.5gを1日3回)を、食前または食間に水または白湯で服用します(出典※6)。

空腹時に服用すると吸収がよく、体への馴染みも良くなります。

※6 出典:添付文書・薬剤情報「ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)」
https://medical.tsumura.co.jp/products/048/pdf/048-tenbun.pdf

副作用と注意点

十全大補湯は比較的安全性が高い薬ですが、まれに発疹・発赤・かゆみなどの過敏症、胃部不快感、下痢、肝機能異常(AST・ALT上昇)などが報告されています(出典※7)。

構成生薬の甘草(カンゾウ)は偽アルドステロン症(低カリウム血症・むくみ・高血圧)を起こすことがあります。甘草は他の漢方にも良く含まれるため、ほかの漢方と併用する場合は医師や薬剤師に相談しましょう。

また、地黄を含むため、体が冷えやすい人では下痢や軟便が出る場合があります。

妊娠中・授乳中の使用は安全性が確立していないため、服用前に医師へ相談してください。

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※7 出典:添付文書・薬剤情報「ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)」
https://medical.tsumura.co.jp/products/048/pdf/048-tenbun.pdf

十全大補湯の薬価

ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)は保険適用のある医療用漢方薬であり、3割負担で5〜7日分でも数百円程度です。
(薬価や実費はメーカー・年度により異なります)

十全大補湯を入手するには?|オンライン診療でも処方可能

十全大補湯は医療機関での処方のほか、一般用医薬品(OTC)としてドラッグストアでも販売されています。
ただし、貧血や慢性疲労の背景に他疾患が隠れている場合もあるため、まずは医師の診断を受けるようにしましょう。

近年ではオンライン診療を導入するクリニックが増えており、通院が難しい方でも自宅から診察・処方が可能です。

オンライン診療では、医師が体質や既往歴を踏まえた上で処方を行うため、安心して利用できます。症状によっては、医師が対面診療を勧める場合もありますが、まず相談の入口として非常に有用です。

たとえば「患者目線のクリニック」では、十全大補湯をオンラインで処方しており、予約から診察・決済・薬の配送までを自宅で完結できます。

薬は自宅配送のほか、最寄り薬局で受け取ることも可能です。

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よくある質問(Q&A)

Q:どんな人に向いていますか?

体力が低下している方、貧血気味で疲労が抜けない方、病後・出産後の回復が遅れている方に向いています(参考※8)。

Q:効果はどのくらいで出ますか?

個人差はありますが、経験則上は1〜3か月程度の継続で、徐々に体力や血色の改善がみられることがあります。

Q:他の薬と一緒に飲んでも大丈夫?

総合感冒薬や他の漢方薬にも甘草(カンゾウ)などの同一成分が含まれていることがあり、併用すると副作用が強まることがあります。必ず医師・薬剤師に相談してください。

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Q:妊娠中でも使えますか?

妊娠中・授乳中の使用は安全性が確立していないため、服用前に医師へ相談してください(出典※9)。

※8 参考:ツムラ 漢方ビュー「十全大補湯」
https://www.tsumura.co.jp/kampo-view/know/prescription/048.html

※9 出典:添付文書・薬剤情報「ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)」
https://medical.tsumura.co.jp/products/048/pdf/048-tenbun.pdf

まとめ

十全大補湯は、「気」と「血」を同時に補うことで、全身の回復力を底上げする漢方薬です。
10種類の生薬が協調的に作用し、疲労・貧血・冷えを整え、虚弱体質を改善します。

病後・術後・出産後などで「なかなか体力が戻らない」ときに有効です。

ただし、長期服用や他の甘草含有薬との併用は避ける必要があります。
自己判断での服用を避け、医師に相談することが大切です。

オンライン診療でも処方が可能な今、「休んでも疲れが取れない」と感じたら、体を内側から整える選択を。
十全大補湯は、回復の漢方としてあなたの体に静かに力を取り戻す処方です。

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オンライン診療について

オンライン診療と対面診療の違い

オンライン診療と対面診療の比較表

専用アプリをダウンロードしたスマホやタブレットを使い、好きな場所で受診することが可能です。処方薬はご自宅へ配送します。

オンライン診療の流れ

webから受信日時を予約

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予約フォームからご希望の日時を選択してご予約ください。

診察前に問診をWebで回答

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予約登録時のメールアドレスへ送信される問診に回答してください。

診察に必要なアプリをインストール

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予約完了メールの案内に沿ってアプリをダウンロードのうえ、クレジットカードや保険証などを登録してください。

予約時間に医師と診察

予約時間に医師と診察

予約時間になったら、スマホのビデオ通話で診察します。
※予約時間前までにアプリホーム画面で「チェックイン」が必要です。

お薬の処方

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「配送」または「ご希望の薬局で対面での受け取り」のどちらかを選択できます。

お会計

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登録したクレジットカードより診察後にお引き落としさせていただきます。

診察に必要なもの

  • 診察時に必要なM3デジカルスマート診察券をインストールしたスマホ
  • クレジットカード
  • 健康保険証
  • (お持ちの方) 医療証、お薬手帳、検査結果など

料金

通常の対面診療時と大きく変わりません。

(例)3割負担の場合の料金

(診察内容によって料金は異なります)

初診

1,000円前後

再診

500円前後

※オンライン診療のシステム利用料として、別途1,000円をいただきます。

※医療証も利用可能です。(東京都以外は各自治体で後日精算が必要)

夜間・早朝等加算について

診療報酬点数の算定基準に基づき、

下記の時間帯に診療を受けられる方に関して初診料及び再診料に加えて、

夜間早朝等加算をいただいております。

平日 6~8時・18:00~22時 / 土曜日 6~8時・18:00~22時 /

日曜日・祝日 6~22時

3割負担の方は150円、1割負担の方は50円多くいただくことになります。

上記時間帯を指定して予約を取られた方も加算の対象となりますので、あらかじめご承ください。

自己負担額

・1割負担の方 50円

・2割負担の方 100円

・3割負担の方 150円

ご利用者様の声

30代 女性

通院だと予約しても待ち時間が非常に長く億劫でしたが、今回のオンライン診療は待ち時間が全くありませんでした。また、薬(処方箋取得)目的のためだけに時間を割いて病院に行くのは面倒でしたが、その負担も軽減されました。

50代 男性

仕事を休んで病院へ行く事がなかなかできないので、好きな場所でスキマ時間に受診できるオンライン診療は本当に助かります。

40代 女性

とても丁寧でオンラインなのに本当に良く診ていただき、話もゆっくり聞いていただきました。普通のクリニックにはいけないです!

10代 男性

土日に診察してもらえるので、とても助かりました。体調が悪い時に病院で長い待ち時間がなく、家で過ごせるのでとても良いと思います。

一般オンライン診療

内科

風邪|咳|のどの痛み|片頭痛(偏頭痛)|花粉症・アレルギー性鼻炎|高血圧|痛風(高尿酸血症)|糖尿病|脂質異常症|生活習慣病|胃痛|逆流性食道炎|便秘|新型コロナウイルス感染症・後遺症 など

呼吸器内科

長引く咳|喘息|COPD など

皮膚科

湿疹|かゆみ|乾燥肌|発疹|皮膚炎|蕁麻疹|ニキビ・吹き出物|ヘルペス|アトピー|多汗症|あせも|汗疱|乾癬|帯状疱疹|口内炎|虫刺され|水虫(検査済みの方)|円形脱毛症(AGA除く)など

アレルギー科

蕁麻疹|喘息|鼻炎|結膜炎|目の充血|花粉症 など

泌尿器科

尿漏れ|頻尿|排尿困難|蛋白尿|尿糖|腎盂腎炎|膀胱炎|前立腺炎|尿路結石 など

頭痛外来

片頭痛(偏頭痛)|緊張型頭痛|ストレスによる慢性頭痛 など

心療内科

ストレスに伴う身体症状(食欲不振、下痢、倦怠感) など

睡眠外来

不眠 など

小児科

風邪|鼻炎|便秘|下痢|発疹|アトピー など

※治療・処方に対して検査が必要になる場合は対面診療をお願いすることがあります。

※以下のような診断書類は心療内科・睡眠外来では発行していません。

傷病手当金支給申請書|休職・復職・病状説明のための診断書|自立支援医療に係る医師の診断書(重度かつ継続に関する意見書含む)|精神障害者福祉手帳に係る医師の診断書|猟銃・美容師などの資格取得書類 など

クリニック紹介

クリニックの地図

溝尾 朗(院長)

  • 千葉大学医学部 卒業
  • 資格:医師、日本内科学会認定総合内科専門医、日医認定産業医

白月 遼(代表理事)

  • 旭川医科大学 卒業
  • 資格:医師、日本外科学会専門医、日本小児学会専門医、がん治療認定医、日医認定産業医

東京 虎ノ門・新橋で対面診療も受診可能

詳しくはこちら
クリニック内観1 クリニック内観2 クリニック内観3

よくある質問

Q オンライン診療に必要なものは何ですか?
A

ビデオ通話ができるスマホ、保険証、クレジットカードがあれば、保険でのオンライン診療を受けることができます。

Q 自分の症状でオンライン診療を受けられますか?
A

診療内容のセクションに記載されている症状であれば、オンライン診療で対応可能です。ご不明な場合はお気軽にお問い合わせください。

Q 来院は不要ですか?
A

オンライン診療では来院の必要はありません。ご自宅など、お好きな場所から受診いただけます。

Q 対面診療(外来)より高くなりますか?
A

通常の対面診療時と大きく変わりません。システム利用料として別途1,000円をいただきます。

Q 薬の受け取りは、どうするのですか?
A

処方薬はご自宅に配送されます。最短で翌日にお届けします。配送料は別途かかります。

本記事は一般的情報の提供を目的とし、個別の診断・治療を指示するものではありません。診断・処方・診断書等の可否は医師が判断します。 内容は公開時点の情報で、法令・保険・料金・取扱いは変更されることがあります。緊急症状時は119等へ。 外部サイトの内容は保証いたしません。法令上の責任が認められる場合を除き、当院は本記事に基づく損害につき責任を負いません。